兄弟姉妹への『かんもく』の告知について
同じ小学校に通う姉が、ある日突然驚きます。
「△△ちゃんの妹、病気なの?」
「うちのお母さんが昨日いってた」
その前日、「世界仰天ニュース」で『かんもく』のことが特集されていました。
「無口な少女の心の秘密」が放送されていました。
私も、番宣告知で知っていたので子ども達が寝た後に録画したものを観ていました。
姉も、妹が緊張してしまうと「話せない」ことは知っていました。
しかし、『かんもく』であるということは話していませんでした。
「びっくりして、何て言っていいかわからなかった」
と話してくれました。
『かんもく』のことを姉にいつ話すべきかどうか。
本人への『かんもく』の告知とともに、姉妹への告知についての時期も悩みます。
そのときは、
「病気って言われたら、すごい心配になるけど、妹が緊張して「話せない」のは知ってるよね。
でも大丈夫よ。それは本当だけど、体は元気だから。」
「妹は、友達には、恥ずかしかったり、緊張すると「話せない」んだよ。
なんで話せないのって言われたら嫌な気持ちになるから言わないであげて。
そんな子もいるんだよ」
って友達に教えてあげて。
と『かんもく』とは、言わず友達への言葉かけの対応を知らせました。
それが、小学校中学年~高学年頃でした。
姉が中学生になった頃、妹が『かんもく』であることを知らせました。
『かんもく』という言葉を初めて聞いた姉は少し驚いていましたが、『かんもく』の症状や状況を話すと納得していました。
「○○(妹)が中学生になって、困っていたらお母さんに教えて。できそうなら手助けしてあげて。」
と話すと、「わかった」と、言っていました。
兄弟姉妹が経験する可能性のある出来事
・「なぜは話さないの?」と周囲の子ども達に聞かれて返答に困る。
・『かんもく』の子どもについて、兄弟姉妹がなぜ「話せない」のか、疑問に思う。
・『かんもく』の兄弟姉妹が「ちゃんとしてくれないと、僕まで周りに言われてしまう!」と責めてしまう。
・『かんもく』の子どもに親の心配や注目が集まり、兄弟姉妹が寂しいと感じる。
■保護者が兄弟姉妹のケアをしっかりと
・兄弟姉妹が学校生活で困っていることがないか、保護者が良く話し合いケアをしましょう。
・周囲の子ども達への返答の仕方など、わかりやすく説明をしましょう。
・不安に思っていることなどがあれば、安心できるよう言葉をかけましょう。
兄弟姉妹にも時期を見て話し、『かんもく』への正しい理解を
■兄弟姉妹に『かんもく』の子どもの気持ちを知ってもらう。
・もし自分が「話せない」状況だったらどんな気持ちになるか。
・いつもどんな気持ちで学校にいっているのか。
・どんなことに困っているのか。
■得意なこと・良いところを見つける。
得意なとこ・良いところを考えてみる。
「話せない」けれど、私の妹は、
運動が得意だ!
字がきれい!
物知りだ!
など、得意なとこ・良いところにも目を向けてお互いを認めあえるようになります。
気持ちの整理に時間がかかるかもしれないけれど、こんな気持ちが芽生えてくるかもしれません。
■『かんもく』の子どもと兄弟姉妹との良好な関係を築く
・どうしたら、『かんもく』の子どもが学校生活を楽しく過ごせるかな。
・兄弟姉妹としてどんなサポートができるかな
『かんもく』の子どもと兄弟姉妹が同じ学校に通う場合、良き理解者として味方がいる安心感につながります。
『かんもく』の子どもにとって家庭でも、学校でも困ったことを話せる兄弟姉妹の存在は大切です。
日頃から、良い関係を築くためにも、兄弟姉妹にも時期を見て話し、『かんもく』への正しい理解を知らせてみましょう。
※兄弟姉妹には、過度な責任や負担を負わせないようにすることも重要です。
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